東京湾のイシガレイとマコガレイの話~DASH海岸での「大事件」で思うこと
今日は釣行記ではなく。1週間前のTV番組『鉄腕DASH』で横浜DASH海岸で幻の魚を発見したという話し。深海ネタファンなのでその前の東京湾での幻の深海ザメ発見のニュースも楽しかったのですが、今回は釣り師としても見逃せない内容でした。
普段から観ない番組なので後でネットで知ったのですが…。
『東京湾奥の横浜でイシガレイが獲れた。これは大事件だ』という内容です。
自分自身、東京湾でのカレイ釣りが一番好きなのですが、ここ3年ほど本当に釣果が出ずに東京湾どうなってるの?と思っていた矢先だったので興味津々。ついでに東京湾のカレイ事情をいろいろ調べてみました。
鉄腕DASHからのスクリーンショット
東京湾の漁獲量の減少ですが、1950年代まで東京湾は豊かな漁場で、浅瀬にはアマモが生え稚魚が生育し、砂地にはアサリやカレイなど有用魚種も豊富だったと言います。江戸前の海ですからね。ピーク時の1960年には19万トンの漁獲量があったようですが、その後、埋め立てが進み干潟・浅場の減少に伴って漁獲量が減少、特にエビ・カニ類、貝類の漁獲量が急減し、現在は2万トン程度のようです。
カレイに関しては、湾奥から内房海域で底引き網、刺し網で漁獲されます。産卵は冬季で湾奥、神奈川沿岸、内房などに産卵場があってそのうち湾奥が主産卵場だと考えられているようです。
東京湾のカレイ類の漁獲量は、70年代まではイシガレイが主体だったようです。その後、マコガレイ主体となったと考えられ、1980 年代後半~1990 年代前半には年間1千トン を超える水揚げがあったと。カレイの種苗放流は1991年から行われているものの近年は最盛期の5分の1以下の100トン~200トン前後で推移しているようです。
公的機関による資料を見てもこの3年間は漁獲量が減少傾向にあるらしく、投げ釣りで釣れなくなったのも偶然ではないようです。
イシガレイがいなくなったのは、稚魚期に干潟等の浅瀬に分布するのに対し、マコガレイは比較的沖合に分布するため、埋め立ての影響で干潟が激減したことでイシガレイも姿を消したといいます。
釣り人の感覚としてもイシガレイは外洋に近い砂地や水のきれいな海で釣れる印象があります。
以前、知人が野島防波堤でイシガレイを釣ったという話しをしていましたが、本当に奇跡的なことなんですね。東京湾にも早くイシガレイが返ってくるようになればと思います。
数年前には、真夏の7月でもマコガレイが釣れました。夏ガレイは旨い
おススメの書籍を紹介します。かつて死の海と呼ばれた東京湾を取り巻く環境はどう変化したか。その豊かさと実態を紹介している東京湾釣り師の必読書です。
都会の里海東京湾 [ 木村尚 ] |
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